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コンビニ珍事件





リヴァイさんはコンビニに入ってまっすぐコンドームの元へ向かって、そのまま個包装のコンドームを鷲掴みにした。彼女が幾つコンドームを手にしたのかエレンには分からない。しかし手に掴んだコンドームを見て、「足りねーな」と舌打ちしたリヴァイさんは、もう片方の手でまたコンドームを鷲掴みした。
何が足りないのか、エレンにはこれこれっぽっちも分からないけれど、自分の下半身が危機に瀕していることは何となく分かった。
リヴァイさんは脇目も振らずそのままレジに直行して、鬼の形相でコンドームだけをレジに置いた。勢い余ってレジに叩きつけたという方が正しい。男の店員さんはぎょっとして、そして恥ずかしそうにコンドームを紙袋に包んでくれた。
(リヴァイさん、女の人なのになぁ)
とても男らしい。

結局自分が使うコンドームを彼女に買わせ、あまつさえ支払いまでさせてしまったことに気が付いたのは全ての事が終わった後だったのだが、この時の俺は勿論そんなことを知らない。

手を繋いで(というより及び腰の俺を逃がさないようにして)歩く道すがら、リヴァイさんはここが外であるということにも関わらず嬉々として宣言した。
「どっかの馬鹿のせいで大分お預けを食らわされたからなぁ、今夜は赤玉飛び出るくらい搾り取ってやるから覚悟しておけよ」
リヴァイさんはとってもワイルドだ。でも処女が言って良い台詞じゃない。














2013/6/29
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